無慈悲な微笑

『お願いします。…おじさんと、ひとりにしてください。』
『月島…さん。』
南が床に膝を落としたままの美香を軽く促す。
南の表情はまるで深く、暗い闇そのものに覆われているかのように見えなかった。
『……』
場を冷たく静かな空気が流れて声すら出ない。
ただ、ただ冷たい空気がまるで心の壁のように南を取り囲っていた。
『…うそつき。』










『ほんとうはあなたがおじさんを殺そうとしたくせに』

振り向けなかった。
南の顔を。
振り向けば、その冷たい瞳が一瞬で心臓さえも凍りつかせてしまうのではないかとさえ思ったから…